亀山から堺へ 2009.10.27
シャープの「亀山」ブランド 「堺」モデルに転換?
シャープが大阪府堺市に建設を進めていた次世代液晶パネルを生産する新工場が完成、1日から稼働を始めた。液晶テレビ「アクオス」は、三重県亀山市の亀山工場で一貫生産してきたが、最先端の液晶パネルは今後、堺工場で作られることになる。8月には亀山第一工場の設備を中国のテレビメーカーに売却することを決めており、液晶テレビ用パネルは亀山以外に、堺と中国・南京で生産されることとなった。亀山の地名がブランド力にもなっていたシャープの液晶テレビだが、今後「亀山モデル」はどうなるのか。
(中略)
●堺モデルの出番なし
堺の新工場を運営するシャープディスプレイプロダクトの佐治寛社長は「(堺モデルについて)舞台は液晶テレビでなく、液晶画面に映像広告などを表示するデジタルサイネージ(電子看板)」と説明。シャープにとってデジタルサイネージは新たな試みであり、市場動向によっては、堺工場の柱のひとつとなる可能性がある。佐治社長は「デジタルサイネージが始まれば、(堺モデルとして商品が出荷される)可能性がある」と話し、「堺モデル」が登場することに含みをもたせた。
もうひとつ大きな方針転換となるのは、中国企業への亀山第一工場の液晶パネル設備の売却だ。
譲渡されるのは「第6世代設備」で、最新技術の流出などの懸念のない古い技術。中国の液晶市場で主導権を握るため、シャープに限らず、韓国メーカーなども現地への足がかりを模索しており、そうした中でライバル企業に先駆けて足場を固めつつある。
(後略)
~MSN産経~
シャープが亀山工場から堺工場へと液晶生産設備を移転します。
そんなニュースですね。
で、古くなった設備は中国へ売却。と。
「技術移転ではない」と言う事ですがどうなるのでしょうか?
伝え聞く限り中国のクオリティ意識はそこまで高いとは言えませんし、高度な精密さを要求される事を考えると不良品も多いのかもしれないと言う気もします。
個人的には先代の技術だとしても提供はするべきではないと思うわけですが、やはり「中国はこれから世界の消費を賄う国になっていくんです!今の内に中国市場に食い込まないとダメですよ!!その足がかりに古い設備を渡して機嫌をとっておきましょう」なんて思考が回ったのでしょうか?
中国で一番の売りは安価な労働力であり、それを基にした安かろう製品で市場を圧倒する事です。
世界的な不景気の中、新技術を投入して値段が上がってしまったものを消費者は買うでしょうか?
ちょっと疑問です。
液晶が出来てもICやソフトの部分に関しては日本に置いておくから大丈夫とか思っていると、ソース開示の強制なんかで足元を掬われるような気がしますけどねぇ。
向こうも安定するまではしばらく時間がかかると思いますので当面は大丈夫だと思いますが、本格稼動する時に「実は新技術流出していました^^」なんて事がないように祈るばかりです。