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豆知識 2010.12.13

中国:流動性、金利引き締めで大手銀行に主な恩恵-ドイツ銀行
12月13日(ブルームバーグ):中国では、今年と来年の流動性と金利の引き締めで主に「恩恵」を受けるのは大手銀行だと、ドイツ銀行のアナリスト、トレイシー・ユー氏とジュディー・ザン氏はみている。
両氏は13日付リポートで、中小銀行は政策の「向かい風」に対し「より脆弱(ぜいじゃく)」だと指摘。「中国人民銀行(中央銀行)は預金準備率をさらに200ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き上げ、21%にする」と予想している。

翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:東京 藤田比呂子 Hiroko Fujita hfujita2@bloomberg.net Editor:Masashi Hinoki
更新日時: 2010/12/13 11:12 JST
~bloomberg~




どんな記事にも書き手がいるということは、出てくる情報は必ずと言って良いほどバイアスがかかります。
事実を淡々と述べても、視点があるので絶対にバイアスと言うものがかかります。
また、何がどういうものであるのか?と言う事を理解していないと、知らぬままにミスリードをしてしまいます。

その好例が冒頭の記事です。


ドイツ銀行グループのこと。または、その中核企業であるドイツ銀行のことを指す。

Deutsche Bank. (NYSE:DB)

なおドイツの中央銀行(日本における日本銀行)は、ドイツ連邦銀行であり、別である。

創業は1870年、Siemens(ジーメンス)一家のゲオルグ・ジーメンス。前FRB議長であるグリーンスパン氏もシニアアドバイザーにつく名門金融機関で、マネーセンターバンクの1つである。

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ドイツ銀行と書かれると、日本銀行と同じように感じてしまうので独逸の中央銀行と思ってしまいますが、実は違います。
面倒だからドイツ銀行と書かれているだけです。

このドイツ銀行、本職からすると「ドイチェ」と呼ばれており、その資本元はアメリカです。
つまり、冒頭の記事はドイツからの視点ではなくアメリカからの視点と捉えるべきなのですね。


中国:「熱銭」の流入リスクを警戒-広州日報がSAFE副局長引用
  12月13日(ブルームバーグ):中国は「熱銭」と呼ばれる投機的な投資資金が大規模に流入するリスクを警戒している。広州日報が中国国家外為管理局(SAFE)の先宏副局長の話として報じた。副局長は、米国でのさらなる量的緩和の可能性は排除できないとして、それによって資本が新興市場に流れ込み、インフレ圧力を高める恐れがあると指摘したという。

翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:東京 蒲原桂子 Keiko Kambara kkambara@bloomberg.net
記事についての記者への問い合わせ先:Hong Kong Sophie Leung sleung59@bloomberg.net
更新日時: 2010/12/13 10:29 JST
~bloomberg~




冒頭のニュースを簡単にすると、アメリカ資本の銀行アナリストは「中国が引き締めを行えば、銀行に金が集まる」と言っています。
借り手がいなくなってしまうと言うのは日本も経験済みですね。
それに対し、次の記事で中国は「アメリカが金融緩和を続けるとこっちの方に金が流れてきてインフレ圧力がかかる」と言っている訳です。


2番目に引用したニュースと冒頭の記事を時系列で見ると、、、



アメ「俺知ってるぜ。お前んとこの中小銀行、限界だな。どうせ預金準備金また増やして突っ込むんだろwww」
中国「もう勘弁してください」



と言う話なわけです。
で、その予測の通りに・・・

中国:一部銀行に対する預金準備率の一時的上乗せ措置維持-ロイター
 12月13日(ブルームバーグ):中国は一部の銀行を対象に預金準備率を一時的に一段と高く設定する措置を3カ月延長する。ロイター通信が銀行業界の匿名の関係者3人からの情報として報じたもので、対象行には中国銀行や中国工商銀行など6行が含まれている。預金準備率の上乗せ分は今週、失効する予定だったという。

参考画面:翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:東京 蒲原桂子 Keiko Kambara + 81-3-3201-2359kkambara@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Bloomberg News +86-21-6104-3037 gturk2@bloomberg.net
更新日時: 2010/12/13 13:03 JST
~Bloomberg~



出てきてるわけですね。
もちろん、「匿名の関係者」などと書いていますから、裏が取れるまで、その他の情報が出てくるまでは油断は禁物です。
しかし、そうせざるを得ない可能性は高いでしょうね。
でもアメリカも他人を茶化している暇があったら自分の所何とかしろと言う話ですけどw

さて、どう転んでいくのか、注視するお仕事は続きます。。。

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コメント

中国もそろそろヤバい感じでしょうか??
事実、もう貧民の生活が成り立ってないような。。。

ちなみに、昨日は尾鎚竜を撃破です。
まさかあんな形で飛んでくるとは。。。
初見は吹いてしまい、直撃を喰らって死にました。。。

2010.12.13 | URL | umama01 #EBUSheBA [ 編集 ]

Re: タイトルなし

>>umama01さん
崩壊については一年位前から予兆はありましたね~。

ほんの3ヶ月くらい前までは、恐らく日本国債の短期モノなどを売ってたと思いますし、現在は輪転機を必死に回しているのではないかと私は推測しています。
その前は米国債ですね。
一応バスケット制に移行するための動きもありましたが、それ以上にバブルのツケが回ってきている訳です。

umamaさんも懸念されていた越冬の問題も当然ありますし、表に出さないようになっているだけで内部は相当gdgdなのではないでしょうか。
今は欧米がクリスマスに向けて浮かれてきているので大きな動きはありませんが、中国の正月休みの間に何かが起こるかもしれません。
ワロスのレベルですけどねw

自分も一昨日鎚龍倒しました。
ハンマー使いなので同じ動きにシンパシーを感じてしまいましたよw

2010.12.14 | URL | キョウシュウ #- [ 編集 ]

遅いレスですが…

ドイツ銀行については、原文(http://www.businessweek.com/news/2010-12-12/china-large-banks-to-gain-from-tighter-policy-deutsche-says.html)に忠実に訳しただけではないですか?
Deutsche Bank AG=「ドイツ銀行」というのは定訳ですし、Bloombergの記事を読む層なら連邦銀行ではないことはわかるはずです。確かに馴染みのない人には紛らわしいかもしれませんが、翻訳者が訳注をつける必要はないケースでしょう。

ちなみに自分は「ドイッチュバンク」と発音しています^^;

2011.01.09 | URL | Archer #vwlpb/gw [ 編集 ]

>>Archerさん
>翻訳者が訳注をつける必要はないケースでしょう。
自分もそう思います。

仰るように原文をしっかりと読める人や、業界関係者なら分かりきっている事なので気にも留めない部分ではありますね。
しかし、一般で引用のような報道を”日本語”で見かけると比較的高い確率で「ああ、ドイツの銀行が…」となっちゃうとも思う訳です。
一定の方面への需要をしっかりと満たすように書かれていますので、自分のように「知識0からニュースを見始めた」人間としては、備忘としての意味合いもあるエントリーですた。

崩して言うなら『分からん殺し防止用』ですねw

2011.01.13 | URL | キョウシュウ #- [ 編集 ]

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