二回目の勉強会 2011.07.18
派遣で労働をしている人、派遣問題について意識のある人など、様々な方に来ていただきました。
会場は小さい所ではありましたが、確保した部屋の収容人数一杯まで参加があり、大変嬉しかったです。
さて、今回もどのような内容だったのかのダイジェストを残しておこうと思います。
今回のテーマは『派遣という生き方』です。


ブログランキングへの参加、始めました。
派遣の定義
・業務請負との違い。
「請負は、派遣会社が企業から業務を請け負う」「派遣は、派遣会社が人を派遣する」
派遣の種類。
常用型「派遣会社の正社員(特定労働者派遣)」
登録型「一定の期間の間、派遣会社と契約する形式」これが派遣労働者の4分の3以上を占めている。
日雇い型「登録型の中で、期間が30日以内のもの」
労働者派遣法の流れ
1986年:労働者派遣法施行
1999年:派遣労働が可能な業種が拡大される
2004年:製造業への派遣が解禁される
2006年:受け入れ期間が延長されるようになる
派遣労働が抱える問題点
・ピンハネではなく、会社の売り込み方が問題である。
営業が「安さ」を売り文句に営業を行なっている実情。
・派遣労働者の意欲や責任感の欠如など、本人が抱える問題
「同一労働なのに自分の給料は安い。なら適当でいいや」となってしまう。
様々なスキルが足りていなかったりする事が少なくない。
悪循環によるモチベーションの低下。
・現代の社会システムでは、雇用の流動性が不十分である。
・労働者の意欲については、製造業において「派遣を正社員化した事で総合的なコストが低下した例」がある
1000人の派遣を正社員にして、人件費が年間で4~5億アップしたものの、現場の意欲改善に繋がり歩留まりの上昇との労働効率がUP。結果として純利益が2倍になった(ダンボール製造のレンゴーの例)
派遣を取り巻く環境
・本来、派遣は「プロフェッショナル」なので「安くない労働力」
・企業が正社員ではなく派遣を選ぶのはなぜ?
正社員は簡単に切ることができない。派遣は切り易い。
・派遣法が、本来想定していたものではない形での派遣利用となっている。
・薄利多売により利益が薄い派遣企業、そして契約企業は本来のメリットが享受できない。
派遣と言う生き方
・今の派遣とは、基本的に「安い労働力」として社会の中にある。
今後、途上国との労働価格競争に → 使い捨て
・派遣で働いている人は、自分が「流動性労働力」として求められていることを自覚する必要がある。
元来派遣が求められてきた「即戦力」「プロフェッショナル」としてある為にも、自己のスキルを磨くべきである。
・派遣社員は、政治の世界からみると「労働者」として認識されていない。
つまり、政治の世界に全く声が届いていない。
「賃上げ要求」などの権利を派遣先、派遣元に対して主張してもあまり効果がない。「明日から来なくていいよ」となってしまう。そして、それが流動雇用の特性でもある。
・ならばどうするか?
権利の主張よりも、社会を変えるように動いていくべきである。
講演後の質問時間なども、かなり濃くて面白かったです。
参加頂いた皆様、ありがとうございましたm(__)m
またまた来月に開催の予定ですので、興味が湧いた方は tmpworker@gmail.com までご連絡下さい。
日程が決まりましたらブログやツイッターで告知させて頂きます。
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