fc2ブログ
TOP > 政治 > TPP騒動

TPP騒動 2011.10.25

反対論拡大、国論を二分 JAが先導、労組・日医も共闘
全国農業協同組合中央会(JA全中)の万歳(ばんざい)章会長ら7人が24日、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉への参加に反対する1167万人分の署名の一部を持ち首相官邸を訪れた。「農業再生と高い(レベルの)経済連携は両立できない」と迫る万歳会長に、藤村修官房長官は「いろんな人から話を聞いている最中だ。非常に悩ましい」と胸中を明かした。

 野田佳彦首相は11月12、13両日のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際に交渉参加を表明したい意向。24日の玄葉光一郎外相と米倉弘昌経団連会長らとの会談では「待ったなしの状況」と交渉参加を政治決断するよう迫る米倉氏に対し、玄葉氏が「外に目を見開いて大局的判断を示さなければならない時が間近に来ている」と応じた。

 政府は21日の全中を皮切りに反対団体への説明会を始める方針だったが調整がつかず延期に。24日にようやく長浜博行官房副長官と外務省出身の河相周夫官房副長官補が全国農業会議所を訪れ、TPP交渉の現状などについて説明した。今週後半には全中も訪問する予定だが、全中幹部は「説明会は政府のアリバイづくり。『ちゃんと説明してますよ』という形を作りたいだけ。付き合わされるこっちはたまらない」と語る。
(続く)
~毎日新聞~






人気ブログランキングへ

ブログランキング参加中です。


選挙的に後が無い民主党内閣と、これ以上自分達でどうしようもないと判断し、藁にもすがる思いの経団連トップ。
これらの思惑が、TPP参加推進を急がせているのだと思います。

とりあえず、毎日新聞の記事の続きを―――


(一部略)
中小零細企業が集積する東京都大田区内の町工場にまで全中関係者は訪れ、「安い労働力の流入で地域経済が崩壊する懸念がある」と説明した。従業員の間に「参加して本当に大丈夫なのか」との疑問が広がった。

 連合はTPP交渉参加に賛成だが、傘下の日本食品関連産業労働組合総連合会(フード連合)はTPP反対を決めた。低価格競争に拍車が掛かり、中長期的には収益を圧迫するというのが理由だ。フード連合には、キッコーマン、サントリー、味の素など大手から中小の食品メーカーの労働組合が名を連ねる。反対は生協や消費者団体にも広がっている。

 日本医師会(日医)も反対だ。米国が保険診療と自由診療を併用する「混合診療」の全面解禁や株式会社による病院経営を要求し、日本の医療に市場原理主義が持ち込まれることを懸念。「公的保険制度の崩壊につながる」と警戒する。日医関係者は「農協は関税や補助金などで守られている自分たちがいかに生き残るかが主眼。日本の医療全体を憂う我々とは主張が違う」と語るが、「今はとにかく反対することが重要」とも指摘。25日に日医の原中勝征会長と全中の万歳会長が会談し共闘を確認する。TPP交渉参加への賛否は、国論を二分しつつある。



TPPについては、だいぶ前に簡単ながらエントリーがあがってます。

TPPはPTTPではない 2011.02.08

【転載】TPPラジオ書き起こし 2011.03.07



あと、リンクさせていただいている左舷紅翼さんの記事もサクッと説明がされていて分かりやすいので大変オススメです。

■ま、前向き??




懸念点はずっと変わっていませんが、一般的にはTPPは農業問題として受け止められているように感じます。
実際にメディアもそのようにミスリードしているフシがあると思いますね。意図してか意図せずかは分かりませんが。

物事を単純化して分かりやすく解説することは大事ですが、よく分からないから適当に情報を垂れ流すのは単純化でもなんでもありません。
政府の言い分も定まらない環境ですし、メディア言葉のみに頼らず、一般人が個々で正しい情報をしっかりと吟味しないといけないと思います。


さて、上の引用赤字にした部分にある「安い労働力の流入で地域経済が崩壊する懸念がある」ですが、ここで最初に影響を受けるのは非正規雇用でしょう。
今の世の中、システムがしっかりしていますから派遣とかバイトがやっている仕事って誰でも出来るんです。冗談抜きに。
コミュニケーションが必要でそれなりのスキルが必要な仕事ならまだいいですが、その部分を安い外注に変えられてしまうことだってあるかもしれません。
安価な労働力が欲しい側からすれば、安いに越した事はないですから。。。


「直ちに影響は無い」と言う言葉が一時期聞かれましたが、TPPへの意識こそそれでしょうね。皮肉な事に。


TPP:交渉、外相が途中離脱に否定的 官房長官、逆の見解

 玄葉光一郎外相は25日の閣議後会見で、藤村修官房長官らが環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の交渉に参加した後でも途中離脱が可能との見方を示していることについて「(離脱は)簡単な話じゃない。どういう国益を損なうかよく考えなければならない」と述べ、否定的な考えを示した。一方、藤村官房長官は会見で「(途中離脱は)一般論としてあり得る。過去にもある」と改めて強調した。
(後略)
~毎日新聞~





そもそも、既に稼動しているのがTPPです。
P4とは別物ですと言う人もチラホラとまつりごとの世界でも見かけますが、それはミスリードだと思います。
TPPは、Trans-Pacific Strategic Economic Partnership. Agreement ですから。

外務省が下の状態ですから間違えるのもしょうがないと言えばしょうがないですが、ふがいないですね…orz

環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交渉
平成23年10月
 環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交渉は,2010年3月にP4協定(環太平洋戦略的経済連携協定)加盟の4ヵ国(シンガポール,ニュージーランド,チリ及びブルネイ)に加えて,米国,豪州,ペルー,ベトナムの8ヵ国で交渉を開始され,現在はマレーシアを加えた9ヵ国で,アジア太平洋地域における高い水準の自由化を目標に,非関税分野や新しい分野を含む包括的協定として交渉が行われています。
~外務省~



おいおいおい。。。と思うかもしれませんが、資料自体は国家戦略室からです。
と、言う事は…そういうことなのでしょう。これが現実ですorz

与党内ですら「マズいだろ」と言われているTPP。
よく分からないと言ってしまう党首の野党第一党が存在するほど複雑で勉強するのが大変なTPP。

一番理解しているであろう人間が存在しているのが、国内ではネットで情報を収集して意見をかわしている人間であると言う事が大変日本らしいと言えば日本らしいですけど、その声がちゃんと届かずに「よく分からない人達」だけで話が進められてしまうことが何よりの問題だと思います。
困ったものです。


ちなみに、アメリカの陰謀とか言っている人がいますがそれは違うでしょう。
確かに日本が入った状態でのTPPはアメリカにも大きな旨味がありますが、アメリカだけの参加ではアメリカの国益にはなりません。
日本に対してのアクションは、アメリカは自国の国益のために形振り構っていないだけなんですよね。
TPPへの参加そのものが日本の国益を損なう事になりますから、「じゃあアメリカは除外して」とか言われたら詰みです。


TPPへの参加そのものが毒になるということも意識していただければと思います。


スポンサーサイト



コメント

お~い。
今日か明日にでも「中学生でもわかるTPPの問題点」をやるために勉強中だったのに~~。
サクッと説明してると言われても……ありゃ、触りだけですがな。。。

2011.10.25 | URL | umama01 #EBUSheBA [ 編集 ]

Re: タイトルなし

>>umama01さん
なんと!!
それは失礼しましたm(_ _)m
と共に期待しておりますよ!w

umamaさんの言う、”触り”が分かりやすいかどうかが凄く大変だと思うんですよ。
自分だと無闇に思考が逝ったり来たりして長くなってしまうので^^;
分かりやすい例えを出せるようになるよう、日々精進中です。

2011.10.26 | URL | キョウシュウ #- [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL:
«  | ホーム |  »